【2026年7月版】AI利用作品と投稿サイトの規約まとめ──なろうは9月1日が期限です

※本記事にはプロモーションが含まれます。
※2026年7月時点の情報です。各サイトの規約は変更されるため、投稿前に必ず公式ページをご確認ください。

AIを使って小説を書く人にとって、この2026年前半は規約が一気に動いた時期でした。

なろうもカクヨムも、この5〜6月に相次いでAI利用に関するルールを新設しています。しかもなろうには、既存作品を持つ人にとって9月1日という実質的な期限があります

まずは、そこから。

【急ぎ】小説家になろう:9月1日以降、未設定だと更新できなくなる

なろうは2026年6月9日から、作品ごとに「AI利用状況」を設定することを必須化しました。

重要なのは経過措置の部分です。

  • 新規作品 — AI利用状況を設定しないと、そもそも投稿できない仕様
  • 2026年6月9日以前に投稿済みの作品 — 2026年9月1日までは未設定でも更新できるが、同日以降はエピソード投稿・作品更新が不可になる

つまり既存の連載を持っている方は、9月1日までに設定を済ませないと、続きが投稿できなくなります。AIを使っていない作品も含めて全作品が対象です。今のうちに手を打っておいてください。

4つの区分

区分 どういう場合か 第三者への表示
AI直接使用 本文に、AIが生成したテキストをそのまま使っている箇所がある 公開される(作品情報ページ+キーワード)
AI間接利用 AI生成物を下書きや素材として使い、自分で全て編集・改稿した 公開される(作品情報ページ)
AI補助的利用 アイデア出し、資料調査、誤字脱字チェックなど、本文の執筆そのものには関与しない 非公開
AI不使用 構想・プロット・執筆・校正の全工程でAIを一切使っていない 非公開

判断の境目は「連続する文章のまとまりをそのまま貼っているか」です。段落単位でAIの文章をそのまま置いているなら直接使用。自分の文をAIに書き換えさせてそのまま貼った場合も直接使用にあたります。一方、AIの出力を素材にして全て自分で書き直したなら間接利用です。

AIによる修正が単語の置き換え程度に留まるなら直接使用、全体を自分で改稿したなら間接利用──と公式は説明しています。

禁止されていること

  • 全編AI生成作品の投稿(加筆・修正が一切ないもの)。「ユーザが構想及び執筆した情報」という作品の定義を満たさないため
  • 本文欄へのプロンプト記載
  • 虚偽の設定、および利用状況が変わったのに区分を変更しないこと
  • 備考欄のAI利用と無関係な用途への使用

違反すると作品の非公開化、悪質な場合はアカウント停止の対象になります。

なお公式は、虚偽設定のままメディア化・商業化が進んだ場合、設定したユーザー側が賠償リスクを負う懸念があると明記しています。ここは軽く見ないほうがいい部分です。

カクヨム:タグ付けは「推奨」

カクヨムは2026年5月27日にガイドラインを更新し、生成AIを使用した作品へのタグ付けを推奨しています。なろうと違い、現時点では必須化されていません。

使用状況 タグ
本文の大半(目安50%以上)がAI生成、または軽微な修正を加えたもの AI本文利用
本文の一部(目安50%未満)がAI生成、または軽微な修正を加えたもの AI本文一部利用
AIのアイデアや資料をもとに自分で本文を書いた/自分の文章の校正をAIにさせた等、補助的な利用 AI補助利用

なろうが「連続した文章のまとまりか否か」で線を引くのに対し、カクヨムは50%という分量で切っています。同じ作品でも両サイトで判断軸が異なる点に注意してください。

補助利用の除外規定も明記されています。検索サービスなど日常的に使うツールのAI補助機能、ドキュメントソフトの自動校正機能は該当しません。

公式は「タグの区分けはあくまで目安。今後の利用状況により基準が変わる可能性がある」としており、またどのタグに該当するかの問い合わせには回答しないと明言しています。判断は書き手側に委ねられている、ということです。

pixiv:虚偽申告への締め付けが強まった

pixivはもともと2022年からAI生成作品を「分離」する方式をとっており、閲覧側でAI作品の表示をオン・オフできます。AI生成作品には申告用のチェックボックスが必須です。

2026年2月の発表を受けた3月のガイドライン改定では、作品の内容と一致しないステータス情報の付与(AI生成状況、年齢制限、ジャンル等)と、大量投稿が明確に禁止されました。違反が疑われる作品を検索結果に表示しない機能も追加されています。

要点は、pixivはAI作品の投稿自体を禁止していないが、申告の正確さを厳しく見るようになったということです。

note:明文の分量基準はないが、表示は事実上の作法

noteについては、小説投稿サイトのような分量ベースの区分制度は確認できません。ただし実務上は、AIを主体に書いた記事に「この記事はAIを活用して作成しています」といった表記を入れるのが一般的な作法として定着しつつあります。

また、AI出力をそのまま貼っただけの記事は公式マガジンやおすすめへの掲載から外れる、という運用面の話も繰り返し指摘されています。

noteは規約の更新が比較的静かに行われるため、投稿前に公式ヘルプセンターを直接確認するのが確実です。

コンテストは、サイト規約より厳しいことがある

見落とされがちですが、新人賞やコンテストはサイトの規約とは別に独自のAI規定を持っています

たとえば電撃小説大賞は第33回で生成AI利用規定を新設し、AIの利用を「補助的な範囲のみ」と明確化しました。この流れは他の賞にも広がっています。

なろうも公式に「コンテストによっては、AI利用についてより詳細な参加・選考条件を設けている場合がある」と注意喚起しています。応募前に必ず募集要項を読んでください。サイト上では問題なくても、賞では失格になり得ます。

4サイト比較(2026年7月時点)

サイト 表示義務 区分の軸 全編AI生成
なろう 必須(未設定は投稿不可) 連続した文章のまとまり 禁止
カクヨム 推奨(タグ) 分量 50% 明示なし
pixiv 必須(チェックボックス) 生成物か否か 禁止ではないが虚偽申告NG
note 明文の分量基準なし 明示なし

この一年で分かったこと

眺めていると、業界の方向性ははっきりしています。

「AIを使うな」ではなく、「使ったなら正しく言え」。

禁止されているのはほぼ一貫して二つだけです。全編を丸投げすることと、嘘の申告をすること。手を入れて、正直に申告すれば、たいていのサイトは受け入れています。

そしてもう一つ。これらのルールは全て、この1〜2年で作られたもので、今後も変わり続けます。なろうの必須化は2026年6月、カクヨムの改定は5月、pixivは3月です。来年の今頃、この記事の内容がそのまま通用している保証はありません。

だからこそ、規約に左右されない場所を一つ

規約が変わるたびに対応するのは、書き手として当然の作業です。ただ、発表の場が全て他人のルールの上にあると、変更のたびに丸ごと揺さぶられます

ここでもう一度考えたいのが、独自ドメインの自分のサイトです。くわしくは「AIで書いた小説、どこに置く?投稿サイトと『自分の城』の使い分け」で書きましたが、要点だけ。

自分のサイトには、AI利用の区分もタグ付けの必須化もありません。どう書いたか、どこまでAIを使ったかを、自分の言葉で好きなだけ説明できます。読者に対して誠実であろうとするなら、決められた選択肢から選ぶより、自分で書いたほうが伝わる場面は多いはずです。

そして何より、規約変更でもサービス終了でも、そのURLは消えません。

ドメインは年間1,000円前後から取得できます。国内ならお名前.comが最大手で、扱っているドメインの種類が多く、年1円台のキャンペーンも頻繁にあります。ただし初年度が安いドメインは2年目から通常価格に戻るので、取得前に更新料の確認を忘れずに。

投稿サイトで読者に届け、自分のサイトに積み上げる。この二段構えなら、規約が動いても足元は崩れません。

まとめ:今週やること

  1. なろうに既存作品がある人は、9月1日までにAI利用状況を設定する(最優先)
  2. カクヨムの作品にタグを付ける(推奨だが、付けておくほうが後々安全)
  3. pixivの申告内容が作品の実態と合っているか確認する
  4. 応募予定のコンテストのAI規定を読む
  5. 中長期の備えとして、自分のサイトを検討する

正直に申告すれば、AIで書くことは咎められません。面倒なのは事実ですが、この程度の手間で書き続けられるなら、悪い取引ではないでしょう。

出典

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