「本編は書き上げたのに、あらすじが書けない」。小説投稿サイトや新人賞への応募で、多くの人がここでつまずきます。実は、あらすじ作りはAIがもっとも得意とする作業のひとつです。
この記事で分かることは、次の3点です。
- AIにあらすじを書かせる基本プロンプト
- 読者を引き込むあらすじに仕上げる5つのコツ
- 投稿サイト・新人賞・SNSでのあらすじの使い分け方
なぜ「あらすじ」は本編より難しいのか
あらすじとは、物語の内容を短くまとめた紹介文のことです。数万字の本編を、ときには数百字まで凝縮しなければなりません。
難しい最大の理由は、書き手が物語を知りすぎているからです。どの場面も大切に思えて、削る判断ができなくなります。その結果、要素を詰め込みすぎた読みにくいあらすじになりがちです。
一方、AIには物語への思い入れがありません。だからこそ、冷静に「読者に必要な情報」だけを選び出せます。書き手の愛着とAIの客観性を組み合わせるのが、いちばんの近道です。
AIにあらすじを書かせる基本プロンプト
まずは本編の全文、または詳しいプロットをAIに渡します。Claude(クロード)のような長文を読めるAIなら、数万字の原稿もそのまま貼り付けられます。そのうえで、次のようなプロンプトを使ってみてください。
この小説のあらすじを400字で書いてください。読者は小説投稿サイトの利用者です。主人公の目的、立ちはだかる障害、物語の魅力が伝わるようにしてください。結末は明かさないでください。
ポイントは「文字数」「読者」「結末の扱い」の3つを指定することです。この3つを決めるだけで、出力の精度が大きく変わります。逆に、指定なしで「あらすじを書いて」とだけ頼むと、学校の要約のような平坦な文章になりやすいです。
読者を引き込むあらすじにする5つのコツ
基本プロンプトで土台ができたら、次の5つの観点で磨いていきます。
- 1. 冒頭は「主人公と状況」を一文で示す:「記憶を失った時計職人が、王都で目を覚ます」のように、誰がどんな状況にいるかを最初の一文に凝縮します。
- 2. 「目的」と「障害」を必ず入れる:主人公が何を目指し、何がそれを妨げるのか。この2つが揃うと、物語の輪郭が一気に立ち上がります。
- 3. 謎や問いで終わらせる:「彼女が隠していた本当の依頼とは──」のように、答えを本編に預ける形で締めると続きが読みたくなります。
- 4. 固有名詞は3つまでに絞る:初見の読者は人名や地名を覚えられません。AIに「固有名詞は3つまで」と指定すると、ぐっと読みやすくなります。
- 5. 複数パターンを出して比べる:「雰囲気重視」「展開重視」「キャッチコピー風」など、3案を出させて良いところを組み合わせるのがおすすめです。
これらは、プロンプトに条件として足すだけで反映できます。たとえば「固有名詞は3つまで、最後は謎を残す一文で締めてください」と加えるイメージです。
投稿サイト・新人賞・SNSでの使い分け
あらすじは、出す場所によって正解が変わります。ここを混同すると、せっかくの物語が届きません。
小説投稿サイトでは、結末を伏せて興味を引くのが基本です。目安は200〜400字。上で紹介した「謎で終わらせる」型がそのまま使えます。
新人賞・公募では、結末まですべて書くのが原則です。選考者は物語の構成力を見るため、オチを隠すと減点対象になることもあります。「結末まで含めて800字で」のように、規定に合わせて指定しましょう。
SNSでの宣伝なら、1〜2文のキャッチコピー型が有効です。「対象はX(旧Twitter)の読者、2文以内で」と頼めば、AIが短く鋭い紹介文に変換してくれます。
元になる本編は同じでも、プロンプトの「読者」と「結末の扱い」を差し替えるだけで、AIは3種類を書き分けてくれます。
まとめ
今日のポイントを振り返ります。
- あらすじ作りは、客観性が武器になるAIの得意分野
- プロンプトでは「文字数」「読者」「結末の扱い」の3つを指定する
- 投稿サイト・新人賞・SNSで、あらすじは書き分ける
まずは手元の作品をAIに渡して、400字のあらすじを1本作ってみてください。5分後には、あなたの物語の「顔」ができあがっているはずです。
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